株式会社オプロ

Unipos株式会社

業種: 「SaaS」
業務: 「経営指標の見える化」 「サブスク管理」 「販売・購買」
製品: 「ソアスク」

3ヶ月で実現したサブスク管理サービスの入れ替えで
コストを1/3まで圧縮を実現

Unipos株式会社

従業員同士が互いの良い行動を称賛する際にインセンティブとしてのピアボーナスを送ることで組織変革を促すサービス「Unipos」を提供しているUnipos株式会社では、サブスクリプションとして提供するUniposの販売管理や契約管理を実現する仕組みとして、オプロのBtoBサブスク管理サービス「ソアスク」を採用している。その経緯について、コーポレート 経営システム基盤構築室 部長 船橋 健一氏および経営管理部 小林 晃彰 氏にお話を伺った。

記事の要約
  • 【課題】海外製サブスク管理システムのレベニューシェアによりコスト負担が増加
  • 【選定】ソアスクは内製化に向けた環境と支援体制が大きな魅力に
  • 【運用・評価】コストを1/3まで圧縮、カスタマーサクセスプランで短納期を実現
  • 【今後】マイページ機能や電子契約連携によってさらなる自動化を目指す

【課題】海外製サブスク管理システムのレベニューシェアによりコスト負担が増加

従業員同士が良い行動への称賛とともに少額のインセンティブとなるピアボーナスを送り合うWebサービス「Unipos」を提供しているUnipos株式会社。Uniposを活用することで、組織の一体感や心理的安全性を高め、エンゲージメント向上につなげることで強い組織を醸成することを目指している。また、人材を資本として捉えることでその価値を最大限に引き出す人的資本経営の推進に貢献するサービスとして、昨今進む人的資本の情報開示にもつながる仕組みとして注目されている。50名ほどの小規模企業から8000名を超える大企業まで多くの企業で採用されている、組織のカルチャー変革を促すサービスだ。

かつて同社はインターネット広告事業を行う企業であり、請求業務を行うための販売管理システムを導入していた。その後、サブスクリプションで提供するUniposを事業の中心に据えたことで新たな請求管理の仕組みを検討、海外製サブスクリプション管理のソリューションを導入した経緯がある。「当時はサブスクリプション管理をサービスとして提供しているソリューションが少なく、選択肢がさほどなかったのが正直なところです。なかでもカスタマイズへの柔軟な対応が可能なサービスとして、海外製のソリューションを選択しました」と船橋氏は説明する。

Unipos株式会社 コーポレート 経営システム基盤構築室 部長 船橋 健一氏

同社の仕様に適した形でカスタマイズを実施して販売管理の仕組みとして運用を続けていたが、事業規模が大きくなるに従ってコストの負担が大きくのしかかることに。「導入していた海外製ソリューションは売上規模に応じて支払うレベニューシェアの料金体系で、このまま成長を続けていけば、さらなる負担増につながってしまう状況でした」と船橋氏。運用面でも、サブスクリプションと単品商材で請求タイミングの入力方法が異なるなど、ツールの習熟が難しいという課題が顕在化。「海外製ソリューションのため、利用開始日など対応している項目が分かりづらく、変更を加えた場合の影響範囲も把握しづらさを感じていました。登録内容をダブルチェックする際にひと目でチェックしづらいなど、ユーザーインターフェースでも使い勝手に課題が出ていたのです」と小林氏は当時を振り返る。

そんな折、事業をUniposに一本化する経営方針が示されたことで、社内の組織体制を大きく変革することになり、社内の業務改善に向けたプロジェクトが動き出した。そのなかで、請求業務を含む販売管理システムにかかる費用が大きいことが話題となり、契約更新のタイミングに合わせて新たな環境を検討することになったのだ。

Unipos株式会社 経営管理部 小林 晃彰氏

【選定】ソアスクは内製化に向けた環境と支援体制が大きな魅力に

新たな環境づくりに向けては、既存環境の契約が切れる半年後をターゲットに据えることに。そのため、短期間でのシステム入れ替えが必要となり、外部にカスタマイズを依頼せずとも内製化できる仕組みが求められたのだ。「新たな環境では、営業基盤として導入しているSalesforceときちんと連携できるもので、前受けや後受けといった柔軟な支払い方法が選択できるものが理想的でした。売上予測と顧客データを紐付けて予実やMRRといった指標が把握できるなど、以前のシステムで対応していた機能も実装しているものを探したのです」と船橋氏。業務的な面では、プランによって請求料金が変動するため、従量課金に対応できる仕様が求められていた。「Uniposは、プランによって請求料金が変わる仕組みとなっています。以前の仕組みでも対応できたものの、従量登録などがしづらかった部分も。新たなシステムでは、シンプルに登録できるようなものを期待しました」と小林氏。

複数のソリューションを候補に挙げる中で注目したのが、オプロが提供するソアスクだった。そもそもソアスクはID数での課金体系だったため、コスト削減の効果が期待できたという。また、ソリューションの基盤となっているSalesforce上で動作するだけでなく、外部連携のためのAPIも用意されている。ドキュメントもしっかりとしたものが提示されたことで、内製化を前提に実装のイメージがついたことが大きかったという。検討した他のソリューションは、カスタマイズの自由度がなく、委託して開発してもらう必要があるなど、なかなか要件に合致しないものが多かったという。

また、わずか半年間の切り替えが必要だったことで、稼働までの手厚い支援が何よりも欠かせなかった。「内製化を前提に支援を求めたところ、オプロのカスタマーサクセスプランにてコンサルティング含めて手厚く支援いただけると提案いただきました。短納期でのプロジェクトを成功させるための支援があることは何よりも心強かったのです」と船橋氏。さらに、見積書や請求書など各種帳票に関するソリューションに強みを持っていることもオプロに注目した理由の1つ。「帳票の自由度が高く、我々が求める形にカスタマイズしやすい点は魅力的でした。短納期だったために開発の一部をお願いすることで、きちんと納期に間に合う算段をつけることができました」。

結果として、Salesforceと連携可能なサブスクリプション管理の仕組みとして、ソアスクが選択されることになったのだ。

【運用・評価】コストを1/3まで圧縮、カスタマーサクセスプランで短納期を実現

現在は、カスタマーコンサル営業の担当者や導入後の支援を行うカスタマーサクセスチーム、そしてサポートチームや請求業務などを担当する経理チームなど総勢50名ほどがソアスクを活用している。営業の進捗管理に利用しているSalesforceと連携しながら、見積書や請求書の作成、案件ごとの契約管理、そして予実を含めたフォーキャスト管理にソアスクを利用している。請求については、外部の掛け払いサービスを利用する機能と、帳票ファイルの配信が可能なソアスク@を利用して顧客向けに請求書のメール配信を行う機能を併用している。外部とのシステム連携については、営業基盤のSalesforceはもちろん、利用状況のデータを取得するUnipos自体のプロダクト基盤や外部の掛け払いサービスなどが主なものとなっている。

Uniposでは、ピアボーナスのポイント数に応じてインセンティブを支払う仕組みが用意されており、事前に企業からインセンティブの原資を貰い受け、Unipos側からインセンティブを支払う独特の運用が行われている。そのため、顧客からの入金処理だけでなく、顧客内個人へのインセンティブの支払処理も発生するため、原資の仕入れ処理とインセンティブ支払による消込処理もソアスク内で実施し、会計システムと連携している。

ソアスクを導入したことで、商材ごとの登録方法が統一化され、特定のメンバー以外にも承認権限を割り振ることでダブルチェックしやすくなったと好評だ。「登録内容を後から確認しやすくなり、使い勝手も以前に比べて良好です。以前に比べて運用メンバーを減らすことができ、エンジニア出身のメンバーを別の業務に割り当てることができるようになりました。少ないメンバーでも業務拡大に対応できるようになったのは大きい」と小林氏は評価する。

当初期待されていたコスト面でも、大きな効果が現れているという。「海外製ソリューションの頃に比べて、おそらく3分の1近くにまでコストが圧縮できています。導入当初は内製化のためにエンジニアをアサインしたことでコストはかかっていましたが、2年目からペイできるほどのランニングコストになっています」と船橋氏は高く評価する。また、ビジネスの可用性という観点でも、ソアスクが大きく貢献している状況にある。「契約数が今の倍以上になっても、ソアスクによって大きなコスト上昇にはつながりません。おそらく、システムのメンテナンスにかかる費用はほとんど変わらないと思います」と船橋氏は評価する。ITの基盤がビジネスのブレーキにならない環境づくりにソアスクが役立っているわけだ。

Unipos株式会社

ソアスクについては、開発のためのドキュメントが充実しており、API自体がきちんと整理されているなど開発者にとって触りやすい環境が整っている点も評価の1つに挙げている。「Salesforceからソアスクの設定が柔軟に変更でき帳票類についても柔軟に設計できたるなど、設定変更に伴う開発負担も減っています。設定変更で対応できる範囲が広いなど、とても充実しています」と船橋氏。小林氏も「支払条件や契約条件の変更なども簡単にできるため、営業現場からの要望にも対応しやすい。以前はデータの対応関係がわかりづらくて迂闊に触れませんでしたが、今は変更の判断スピードも速くなっています」と評価する。

短期間でのプロジェクトだったこともあり、オプロが提供するカスタマーサクセスプランをフル活用しながら、実質的な開発期間はわずか3か月ほどで本番環境への移行に成功している。「対応レスポンスが非常に速く、開発のためにかなり詳細なことまでお聞きしてもすぐに回答をいただけるなど、その対応力に満足しています。専用チャネルにて直接やり取りさせていただけたことで、短期間のうちに稼働に持っていくことができました」とサポートに対する評価も高い。導入支援だけでなく、オプロの営業が開発とのブリッジとなってディスカッションを繰り返し、必要な機能を製品のエンハンスにて実装するなど、同社に寄り添った手厚い支援があったからこそ、安定した基盤整備が可能になったと船橋氏。

Unipos株式会社

【今後】マイページ機能や電子契約連携によってさらなる自動化を目指す

今後については、現在手作業にて連携している会計システムとの連携や発注書の自動化などについて取り組んでいきたいという。「見積書はソアスクで対応していますが、発注に関してはSaleforceにて承認処理を行ったうえで、営業が手作業で送付したり外部の電子契約サービスと連携させたりといった運用です。このあたりもソアスクで自動化できるようにしていきたい」と船橋氏。また、契約情報をソアスクに登録することで、プロダクト基盤に契約開始の設定が自動的に設定できるようにするなど、プロダクト基盤との連携もさらに深めていきたい考えだ。

サービス変更や解約などの手続きについても、現在は営業担当者が顧客とやり取りし、解約手続きのためのプロダクト基盤上でサービス終了日を設定しているが、この辺りの処理についても自動化していけるような環境整備を進めていきたいという。顧客自ら請求書のダウンロードや解約手続きが実施できるよう、マイページなどを設置することもアイデアとして検討できるため、ソアスクが持つマイページ機能を活用した契約管理ポータルなどの設置も検討していきたいと今後について語っていただいた。

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