株式会社オプロ

株式会社Photosynth

業種: 「情報通信」
業務: 「経営管理」
製品: 「oproarts」 「ソアスク@」

月間数千件を超える請求書の発行・郵送をわずか1人で実行!
Salesforceと外部サービスを連携するクラウド帳票サービス「oproarts」
Salesforceから生成された帳票を郵送するクラウドツール「ソアスク@」

月間3,000件の請求書の発行・郵送をわずか1人で実行!<br>Salesforceと外部サービスを連携するクラウド帳票サービス「oproarts」Salesforceから生成された帳票を郵送するクラウドツール「ソアスク@」

株式会社Photosynth
経営管理部 財務経理グループ 前田 江里 氏 (右)
経営管理部 コーポレート管理グループ コーポレートWEBエンジニア 奥村 森生 氏 (左)

「つながるモノづくりで感動体験を未来に組み込む」をミッションに掲げる株式会社Photosynth(以下、フォトシンス)は、アクセス認証基盤をベースにしたクラウド型の「Akerun入退室管理システム」を開発・提供し、累計7,000社以上の空間管理を支援してきた。同社は、旧CRMからSalesforceへの移行にともない、これまで行ってきた請求書の郵送業務を継続するため、Salesforceの文書データから帳票テンプレートを生成するクラウド帳票サービス「oproarts」と、Salesforceの請求データや顧客情報を元に指定の帳票を郵送・FAX・電子ファイルで送付するクラウドサービス「ソアスク@」を連携する形で採用した。その経緯について、経営管理部 財務経理グループ 前田 江里氏、経営管理部 コーポレート管理グループ コーポレートWEBエンジニア 奥村 森生氏のお2人にお話を伺った。

記事の要約
  • 【課題】旧CRMからSalesforceに移行しても帳票作成と郵送を継続できる手段を検討
  • 【選定】小ロット帳票にも対応し月額料以外は従量課金でコストを抑制
  • 【運用・評価】請求書が30%増加しても現状の人員で帳票作成と郵送業務を継続
  • 【今後】プロジェクトを通じoproartsとソアスク@が最適なツールと改めて認識

【課題】旧CRMからSalesforceに移行しても帳票作成と郵送を継続できる手段を検討

フォトシンスは、既存ドアに後付け可能なAkerunブランドのクラウド型入退室管理システムを開発・提供する注目のスマートロック企業だ。鍵のつまみ(サムターン)に被せるように貼り付けてドアを直接制御する「Akerun Pro」をはじめ、既設の電子錠・電磁錠・自動ドアでもICカードやスマートフォンのアプリで施解錠を可能にする「Akerunコントローラー」、入退室ログの見える化とアクセス権限管理で遠隔地からの施解錠やゲストへの一時鍵発行、ICカード登録を管理するWeb管理ツール「Akerun Connect」などを組み合わせて、最先端の入退室管理をスマートロックやクラウド、IoTなどのテクノロジーを活用してシンプルに実現する。また、APIにより他の勤怠管理サービスや決済サービスとも連携し、労務関連業務の工数削減や会員制ビジネスの無人化運営など、事務手続きの効率化による生産性向上も支援する。こうしたハードウェアとクラウド上の認証プラットフォームの一元的サービスは多くの企業の支持を集め、2022年6月現在、国内でのAkerun入退室管理システムの累計導入社数は7,000社以上にも及ぶ。
ビジネスの急速な拡大に合わせ、フォトシンスでは基幹システムの強化も図ってきた。そのひとつが、旧CRMをSalesforceに移行するプロジェクトだった。株式上場に備えて、社内の管理体制をより厳格化する必要があり、カスタマイズに有利なSalesforceが選ばれた。
そこで課題となったのが、請求書をはじめとする書類の郵送業務の継続だった。Akerun入退室管理システムの利用顧客の中で、請求書の送付方法としてメールのほかに紙の請求書の郵送を必要とする企業は少なくない。この郵送が移行プロジェクトによって難しくなったと語るのは、販売経理と財務経理を兼務し請求・支払い・予算計上などの業務を担当する、経営管理部 財務経理グループ 前田 江里氏だ。「旧CRMを運用していた時は、その拡張機能の帳票プラグインと連携可能なコクヨの『@Tovas』を活用し、契約データから請求書を作成した後に、登録した宛先への一括郵送を行っていました。しかし、旧CRMからSalesforceに移行することになり、旧CRMと連携していた@Tovasが使えなくなるため、帳票の作成と郵送を一貫して実施できる新たな手段を探すことになったのです」と前田氏は背景を説明する。

【選定】小ロット帳票にも対応し月額料以外は従量課金でコストを抑制

Salesforceの請求データから請求書を生成し、それを郵送まで行ってくれるサービスを検討したのが、Salesforceの開発と連動するシステム全般の開発・運用を担う、経営管理部 コーポレート管理グループ コーポレートWEBエンジニア 奥村 森生氏だ。「Salesforceのデータを帳票化するサービスはいくつか存在しますが、郵送まで請け負ってくれるサービスが意外に少ないと感じました。請求書の件数は当時で既に月間数千件に達し、マンパワーが割けない中、社員が手作業で実施するのは困難なレベルにあったのです」と振り返る。仮に、帳票の郵送を印刷会社などにアウトソースする場合も、入稿料や郵送代行料などのコストが毎月の重い負担となってしまう。様々な手段を検討する中で、奥村氏が最適だと判断したのが、株式会社オプロの提供する、Salesforceの文書データから帳票テンプレートを柔軟に生成できるクラウド帳票サービス「oproarts」と、Salesforceの請求データや顧客情報を元に指定の帳票を郵送・FAX・電子ファイルで送付するクラウドツール「ソアスク@」との連携活用だった。
「一般に郵送のアウトソーシングは、まとまった量を対象とするため、費用が高額になりがちですが、oproartsとソアスク@の組み合わせは、競合サービスと比べても小ロットの帳票に対応し、月額料金のほかは従量課金なのでコストが抑制できると考えました。また、ソアスク@はオプロとコクヨが共同開発した製品で、調べて見ると@Tovasがベースになっていると分かり、その偶然に驚きました。中身が@Tovasならば使い慣れたツールなので安心感もあり、これまでの経験から信頼性は高いと期待しました」と奥村氏は述べる。
検証の結果、2020年10月にoproartsとソアスク@の採用が決定。2021年2月からは、oproartsでSalesforceからのデータを元に帳票作成を開始し、請求書に加えて領収書、見積書、作業発注書なども帳票作成の対象とした。そして2021年6月からソアスク@も稼働。郵送が開始された。

【運用・評価】請求書が30%増加しても現状の人員で帳票作成と郵送業務を継続

2022年6月現在、フォトシンスでは請求書、見積書、領収書、作業発注書等、月間に数千件の帳票が発行され、郵送やメールで送信されている。
前田氏は、2つの大きな効果を感じているという。1つ目は、これまで通りの郵送業務が継続できたこと。「旧CRMからSalesforceに移行後、請求書の発行枚数は30%ほど増加しましたが、担当人員を増やすことなく、帳票作成と郵送を継続できていることが最大の効果だと考えています。以前は手作業で行っていた領収書の郵送も自動化できるようになったことも大きな進歩です」と前田氏は話す。
2つ目は、配信履歴が確認できるようになったこと。何らかの原因で、請求書ほか帳票の配信が行われなかった場合でも、Salesforceの請求レコードに配信履歴がフィードバックされるようになったので、エラーに対応しやすくなったという。

【今後】プロジェクトを通じoproartsとソアスク@が最適なツールと改めて認識

今後は、請求書の郵送履歴を活用し、入金が遅れている顧客に対する督促やエビデンスの提示にも応用していく考えだ。第三者発行の証明書として郵送控えなどを併用し、いつ・誰に請求書を郵送したのかの証跡として活用していくという。また、oproartsは電子契約サービスとの連携が可能なため、ペーパーレス化にも取り組んでいる同社はGMOサイン連携も見据えている。さらに、フォトシンスの子会社で一般住住宅向けサービスを開発・提供する株式会社MIWA Akerun Technologiesにおいても、oproartsとソアスク@活用の可能性を探っていくという。
最後に前田氏は、「Salesforce移行プロジェクトは、オプロの担当者に様々な場面で支援いただき、成功させることができました。また、このプロジェクトを通じてoproartsとソアスク@は弊社にとって最適なツールであると改めて認識するとともに、そのパワフルな機能に助けられていることを日々実感しています。ともにクラウドサービスなので、機能拡張など今後の進化にも期待しています」と語っていただいた。

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