ビジネスの成長を考えてIoT勤怠打刻機のサブスクビジネスの開始から「モノスク」を採用
アップス・アンド・パートナーズはSalesforceパートナー専門の支援会社として2014年10月に設立された。AppExchangeパートナーと呼ばれるSalesforceのパートナー各社に向けて、Salesforce連携アプリケーションの立ち上げや販売促進施策の支援を行っており、近年では、Salesforceに限らず様々なクラウドサービスと連携できるIoT勤怠打刻ハードウェア(タイムレコーダー)の設置事業を行っている。
今回、古くなったIoT勤怠打刻ハードウェアを買い取り、サブスクリプション型で再販売するサービスを開始するにあたり、より効率的に管理出来るよう、ビジネス開始当初からオプロの「モノスク」を採用した。その経緯について代表取締役CEOの花戸氏にお話を伺った。
- 「モノスク」導入前の課題
- なぜ「モノスク」か?
- 「モノスク」導入後の効果
- 今後の「モノスク」に期待すること
■「モノスク」導入前の課題
ハードウェアはその仕入れから管理がはじまるが、新品に比べて、リユース品の取り扱いのほうが管理項目は多くなる。過去の販売履歴や古物の取り扱いに必要な本人確認、外観のコンディションの写真、動作確認の証跡を残してゆくことなどが業務で必要になってくるためだ。
今までのアップス・アンド・パートナーズでは、ハードウェア販売は新品&売切りの取り扱いのみだったため、Salesforceに備わる取引先や担当者やその商談の管理については問題なくできており、見積や請求は別のクラウドシステムに転記していたものの、件数もそれほど多くなく、問題なく対応できていた。
しかしながら、中古ハードウェアをサブスクリプション型で提供する場合、事情が変わってくる。その会社が契約した商品の諸情報についてはSalesforceで管理されておらず、見積もりや請求の頻度が増えることで、別のクラウドシステムに転記して対応していた見積りや請求の作業負荷が増えることが予見されていた。
他にも、Salesforce以外のクラウドファイルサーバにコンディション写真を保存したり、出荷したハードウェアの設定内容を紙で管理したりしていたため、Salesforceからすぐにメールで送信するなどができず、また紙に記載した設定内容は、会社に戻らないと分からない情報もあった。
ハードウェアに関わる様々な情報が散在している状況は、今後のビジネスの成長の足かせになりかねないと危惧している状況であった。
■なぜ「モノスク」か?
「Salesforceと連携できるサブスク管理サービスはいくつもあります。当社が必要としているサブスク管理要件を部分的に満たすサービスはありましたが、すべてを満たすサービスは未だ存在せず、今回は5つのポイントで選定を行いました」と花戸氏は切り出す。
1つ目は、「モノ」のサブスクの販売契約管理に関わる業務をSalesforceプラットフォーム上で完結できること
2つ目は、サブスク契約に紐づくハードウェア情報やキッティング情報も、Salesforceで一体的に管理できること
3つ目は、お客様からの問合せがメールや電話だけでなく、契約管理と紐づいてWebでやり取りできること
4つ目は、ハードウェア別に収益管理がSalesforce上で行えること
5つ目は、7月のビジネス開始に間に合うこと
一部の機能はバージョンアップ対応となったものの、導入判断前の要件確認や、導入決定後の設定支援において、オプロのカスタマーサクセスチームによる丁寧なサポートや、営業担当のクイックレスポンスが安心感に繋がり、「モノスク」の採用を決定した。
「モノスク」の正式採用決定後は、モノスクの標準プロセスをそのまま業務に組み込むことで、2ヶ月弱という短期間で導入を終え、無事に新規ビジネスの立ち上げに間に合ったとのことだ。
■「モノスク」導入後の効果
「モノスク」の導入により、アップス・アンド・パートナーズでは「モノ」のサブスク管理の効率化と顧客体験の向上を実現した。契約情報はもちろん、紙に記載していたキッティング情報や写真データをSalesforceで一元的に管理できるようになり、顧客対応の時間の削減に繋がっている。特に、全国に複数台の打刻機を設置している顧客においては、全体の機器情報やキッティング情報を検索して設定を確認するケースも発生する。そのような場合でも、スマホやパソコンから即座に顧客の情報を確認することが可能になり、数十台の打刻機を導入している顧客における対応時間が半減したとのこと。
また、マイページ機能を使うことで、お客様からの問合せが直接Salesforceに登録され、契約や機器と紐付けられることで、故障や不具合の傾向も把握可能に。さらに機器別のトラブル傾向や収益がSalesforceで一元管理できるようになったとのことだ。
■今後の「モノスク」に期待すること
アップス・アンド・パートナーズでは、今後も「モノスク」の更なる活用を進めて行く予定だ。特に、すべてのビジネスデータがSalesforceに集約されリアルタイムで更新されるようになったことで、レポート・ダッシュボードをさらに活用して機器ごとの稼働率や収益率を高める取り組みを本格化する。
「今後は、機器の設置場所(緯度・経度)を管理することで、効率的なメンテナンスルート計画を作成したり、パートナーとの協業に活かしたりしていきたいと考えています」と花戸氏は続ける。
業務に特化したパッケージを標準で採用しスケールできるビジネス基盤を整備したアップス・アンド・パートナーズ。少数精鋭のビジネスだからこそ、「モノスク」の機能を使い倒して、これからも新しいサブスクビジネスを生み出していきそうだ。